
ホームページを作りたいと思っても、自分で制作する時間や知識がない場合は、制作会社やフリーランスへ依頼することになります。
最近では、クラウドソーシングを利用して比較的安い料金でホームページ制作を依頼することも可能です。
しかし、依頼先や契約内容を十分に確認しないまま制作を依頼してしまうと
「完成したデザインがイメージと違った」
「最初の見積もりより高くなった」
「公開後に自分で修正できなかった」
「制作者と連絡が取れなくなった」
などと言った問題が起こることがあります。
ホームページ制作で失敗しないためには、料金だけではなく、制作内容や公開後のサポートなどを確認しておくことが大切です。
この記事では、ホームページ制作を依頼する時によくある失敗例を10個紹介します。
失敗例1:制作目的を決めずに依頼してしまう
ホームページ制作で最初に起こりやすい失敗が、制作する目的を決めないまま依頼してしまうことです。
「会社のホームページが欲しい」
「とりあえず名刺の代わりホームページが欲しい」
という漠然とした依頼だと、制作者もどんなホームページを制作すれば良いのか判断できません。
ホームページには、さまざまな目的があります。
- 会社の信用を高めたい
- 商品やサービスを紹介したい
- お問い合わせを増やしたい
- 店舗の来店予約につなげたい
- 求人の応募を増やしたい
- SNSや広告から見込み客を誘導したい
目的によって、必要なページや掲載する文章、デザイン、問い合わせまでの流れは変わります。
例えば、会社情報を掲載するだけのホームページと、広告から問い合わせを獲得するホームページでは、必要な構成が大きく異なります。
制作を依頼する前に、ホームページを見た人に何をしてほしいのかを決めておきましょう。
失敗例2:料金の安さだけで依頼先を決める
開業時や起業時は、できるだけ制作費用を抑えたいと考える人も多いでしょう。
しかし、料金の安さだけで依頼先を決めると、必要なサービスが含まれていない場合があります。
例えば、格安プランでは、次のような作業が別料金になっていることがあります。
- スマートフォンへの対応
- お問い合わせフォームの設置
- 独自ドメインの設定
- サーバーの設定
- 写真や文章の用意
- ページの追加
- デザインの修正
- SEOの基本設定
- 公開後の修正
- 保守管理
最初は安く見えても、必要な機能を追加していくうちに、最終的な制作に掛かった金額が高くなることもあります。
料金を比較するときは、金額だけを見るのではなく、どこまで対応してもらえるのかを確認することが重要です。
失敗例3:制作内容を確認せずに契約する
依頼者と制作者の間で、制作内容の認識がずれることがあります。
依頼者は当然対応してもらえると思っていたことでも、制作者側では契約に含まれていない場合があります。
よくあるのが、文章や写真の準備に関する認識の違いです。
依頼者は制作会社が文章も作ってくれると思っていたのに、契約後になってから、
「掲載する文章と写真はお客様側でご用意ください」
と言われることがあります。
ほかにも、次のような作業が含まれていないケースがあります。
- ロゴ制作
- 写真撮影
- 画像加工
- キャッチコピーの作成
- お問い合わせフォームの設定
- Googleマップの設置
- SNSとの連携
- サーバーへの公開作業
契約前には、制作するページ数や作業内容を見積書などで確認しましょう。
口頭だけではなく、後から確認できる形で残しておくことも大切です。
失敗例4:デザインのイメージを伝えられていない
「おしゃれなホームページにしたい」
「高級感のあるデザインにしてほしい」
「シンプルで格好よくしてほしい」
このような表現だけでは、依頼者と制作者のイメージが一致しないことがあります。
人によって、おしゃれや高級感の基準は異なります。
完成したデザインを見てから「思っていたものと違う」となり、大幅な修正が必要になることもあります。
デザインの方向性を伝えるときは、参考にしたいホームページを2〜3サイトほど用意すると分かりやすくなります。
その際は、単に参考サイトを送るだけではなく、
「このサイトの配色が好き」
「このように料金を見やすく掲載したい」
「余白の多いデザインにしたい」
「写真を大きく見せたい」
など、参考にしたい部分を具体的に伝えましょう。
反対に、使いたくない色や避けたいデザインも共有しておくと、認識のずれを減らせます。
失敗例5:修正回数を確認していない
ホームページ制作では、最初に提示されたデザインが、そのまま希望どおりになるとは限りません。
そのため、契約前に修正できる回数を確認しておく必要があります。
制作プランによっては、
- 修正は2回まで
- 大幅なデザイン変更は別料金
- 文章の追加は有料
- 公開後の修正は有料
などの条件が設定されています。
修正回数を確認していないと、追加料金が発生したり、納得できないデザインのまま公開したりすることになりかねません。
ただし、修正回数が多ければよいというわけでもありません。
依頼者側の要望が何度も変わると、制作期間が長くなり、追加費用が発生する原因になります。
制作を始める前に、掲載内容やデザインの方向性を整理しておきましょう。
失敗例6:ドメインやサーバーを制作者に任せきりにする
ホームページ制作で特に注意したいのが、ドメインとサーバーの管理です。
ドメインとは、ホームページの住所にあたるものです。
例えば、自社名が入ったホームページのURLなどがドメインにあたります。
制作会社やフリーランスの名義でドメインを取得していると、契約終了時にドメインを引き継げない可能性があります。
依頼先を変更しようとしたときに、これまで使っていたURLを使えなくなることもあります。
ホームページのURLが変わると、名刺やチラシ、SNSなどに掲載している情報も変更しなければなりません。
ドメインは、できるだけ自社や事業主の名義で取得し、自分で管理できる状態にしておくと安心です。
サーバーについても、契約終了時にデータを移行できるか確認しておきましょう。
失敗例7:ホームページの所有権を確認していない
ホームページを制作してもらったからといって、必ずしもホームページが自分の所有物になるとは限りません。
特に、初期費用無料や月額制のホームページ制作サービスでは、ホームページを購入するのではなく、レンタルする仕組みになっていることがあります。
契約中はホームページを使えても、解約するとページが削除される場合があります。
月額制のサービスには、初期費用を抑えられることや、保守管理を任せられるメリットがあります。
しかし、契約前には次の内容を確認しておく必要があります。
- ホームページの所有者は誰か
- 解約後もホームページを使用できるか
- データを受け取れるか
- 別のサーバーへ移行できるか
- 最低契約期間があるか
- 解約金が発生するか
- ドメインを引き継げるか
最初の制作費用だけでなく、数年間利用した場合の総額も計算しましょう。
失敗例8:公開後の更新やサポートを確認していない
ホームページは、完成して公開したら終わりではありません。
公開後には、料金や営業時間、サービス内容、スタッフ情報などを変更することがあります。
しかし、制作時に更新方法を確認していないと、簡単な文章の変更でも制作会社へ依頼しなければならない場合があります。
修正のたびに料金が発生すると、長期的な負担が大きくなります。
制作を依頼するときは、次の点を確認しておきましょう。
- 自分で文章や写真を変更できるか
- 更新方法を説明してもらえるか
- 操作マニュアルがあるか
- 更新を依頼した場合の料金
- 保守管理の月額費用
- 不具合が起きた場合の対応
- サポートの対象期間
自分で更新したい場合は、専門知識がなくても操作できる仕組みになっているか確認することが大切です。
失敗例9:クラウドソーシングで実績や評価を確認しない
クラウドソーシングを利用すると、制作会社よりも安い料金でホームページ制作を依頼できることがあります。
しかし、登録している制作者の経験や技術には差があります。
提案金額だけで依頼先を決めてしまうと、次のような問題が起こる可能性があります。
- 制作途中で連絡が取れなくなる
- 納期を過ぎても完成しない
- スマートフォンで表示が崩れる
- お問い合わせフォームが動かない
- テンプレートをほぼ変更せずに納品される
- 納品後のサポートがない
依頼前には、過去の制作実績や取引件数、評価を確認しましょう。
高評価の数だけでなく、低評価の内容や過去の利用者からのコメントも確認することが大切です。
また、掲載されている制作実績について、どの部分を担当したのかも確認しましょう。
デザインだけを担当したのか、構築や文章、公開作業まで行ったのかによって、対応できる範囲が異なります。
失敗例10:集客まで自動的にできると思ってしまう
ホームページを作れば、すぐに多くの人から見てもらえると考えてしまう人もいます。
しかし、ホームページは公開しただけでは、ほとんどアクセスが集まらないこともあります。
ホームページへ見込み客を集めるためには、次のような方法が必要です。
- SEO対策
- Google広告
- Instagram広告
- Googleビジネスプロフィール
- SNSからの誘導
- チラシや名刺へのURL掲載
- ブログ記事の更新
- 既存顧客への案内
制作会社がホームページを作ってくれても、公開後の集客まで対応してくれるとは限りません。
また、「SEO対策込み」と書かれていても、タイトルや説明文を設定する基本的な対策だけの場合があります。
継続的な記事作成やキーワード分析まで含まれているとは限らないため、対応内容を確認しましょう。
ホームページ制作と集客支援は、別のサービスとして考えることが大切です。
クラウドソーシングで依頼するときの注意点
クラウドソーシングは、費用を抑えながらホームページを作れる便利な方法です。
一方で、依頼内容が曖昧なまま募集すると、制作者によって提案内容や見積金額が大きく変わります。
募集するときは、少なくとも次の内容を記載しましょう。
- ホームページを制作する目的
- 事業やサービスの内容
- 必要なページ数
- 必要な機能
- 希望するデザイン
- 参考にしたいホームページ
- 予算
- 希望納期
- 写真や文章を用意できるか
- 使用したいドメインがあるか
- 公開後の更新方法
- 納品後のサポートの希望
「会社のホームページを作ってください」という依頼だけでは、正確な見積もりを出すことは難しくなります。
制作者から質問があった場合は、できるだけ具体的に回答しましょう。
制作会社とクラウドソーシングはどちらがよい?
制作会社とクラウドソーシングには、それぞれメリットとデメリットがあります。
クラウドソーシングが向いているのは、次のような人です。
- 制作費用を抑えたい
- 作りたいホームページの内容が決まっている
- 写真や文章を自分で用意できる
- 制作者へ具体的な指示を出せる
- 公開後に自分で管理できる
- 実績や評価を比較して依頼先を選べる
一方で、制作会社が向いているのは、次のような人です。
- ホームページの構成から相談したい
- 文章や写真の準備も依頼したい
- 集客まで考えたホームページを作りたい
- 公開後もサポートしてほしい
- 担当者と打ち合わせをしながら進めたい
- トラブル時の対応体制を重視したい
制作会社へ依頼すれば必ず成功するわけでも、クラウドソーシングを利用すれば必ず失敗するわけでもありません。
自分がどこまで準備できるのか、どの程度のサポートが必要なのかを考えて選びましょう。
ホームページ制作を依頼する前のチェックリスト
制作を依頼する前に、次の項目を確認しておくと失敗を防ぎやすくなります。
- ホームページを作る目的が決まっている
- 必要なページと機能を整理している
- 制作料金に含まれる内容を確認した
- 追加料金が発生する条件を確認した
- 修正回数を確認した
- 写真や文章を誰が用意するか決めた
- スマートフォン対応を確認した
- 制作期間と公開予定日を確認した
- ドメインとサーバーの名義を確認した
- ホームページの所有権を確認した
- 公開後の更新方法を確認した
- 納品後のサポートを確認した
- 解約時の条件を確認した
- 実績や過去の評価を確認した
- 集客支援の対応範囲を確認した
分からない項目がある場合は、契約前に質問しましょう。
質問に対して丁寧で分かりやすく説明してくれるかどうかも、依頼先を選ぶ判断材料になります。
まとめ
ホームページ制作を依頼するときは、料金の安さだけで依頼先を決めないことが大切です。
特に失敗しやすいのは、制作目的や作業範囲が曖昧なまま契約してしまうことです。
また、ドメインやサーバーの名義、ホームページの所有権、公開後の更新方法を確認していないと、依頼先を変更するときや契約を終了するときに問題が起こる可能性があります。
クラウドソーシングは、制作費用を抑えられる便利な方法ですが、制作者によって技術や経験、対応範囲が異なります。
制作実績や評価、作業内容、納品後のサポートまで確認したうえで依頼しましょう。
ホームページ制作で失敗しないために重要なのは、最も安い依頼先を探すことではありません。
自分の事業に必要なホームページの目的を明確にし、必要な作業とサポートを提供してくれる依頼先を選ぶことです。
